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本学大学院生がXデザインフォーラムで日本語ハウスの活動を発表!

9月9日(日)に千葉工業大学津田沼キャンパスで開催された第5回Xデザインフォーラム「Playful & Open:学びのデザイン」に本学大学院生の和田結希さんが参加しました。和田さんは、本学のテーマ別ハウスの一つである「日本語ハウス」初代チューターとしての活動を中心にパネル発表を行いました。

※This topic is also available in English.

和田 結希さんの発表内容と感想

第5回Xデザインフォーラム「Playful & Open:学びのデザイン」において、日本語ハウスにおける取組について「共有ラウンジを学びの場に―学生がコミュ障なのか。環境がコミュ障にさせるのか。」というテーマで発表しました。発表では、「共有ラウンジ」「多様性」「日本語というテーマ」を活用した学生企画参加型「総合的な学び」をデザインする重要性について話し、そのプロトタイプとしての独自のミーティング方法や「俺のシリ―ズ」という交流イベントを紹介しました。

「多様性をリソースに」から始まるPlayful & Openな学びのデザイン

日本語ハウスという国籍や言語、文化が異なる個人が集まる空間は、予期せぬ楽しい学びに溢れています。しかし一方で「多様性」を面倒だと感じる場面があることも事実です。例えば、日本語初級と上級の学習者が混在する日本語ハウスで、入居者との定期ミーティングの言語選択は非常に難しいものがあります。もちろん時間をかけて試行錯誤する中でコミュニケーション上のノウハウは身についていきますが、すべての学生が日本語ハウスで失敗を繰り返し問題解決に全力で取り組む余裕が与えられているわけではありません。ハウスの外でも、入居者の多くは学業や興味のある活動に懸命に取り組んでいます。また、そのうち殆どは半年の留学を終えると自分の国へ帰国します。短い滞在期間の中で彼らの多くが日本語ハウスで「多様性」を厄介なものとしてではなくリソースとして自然に認識し、「日本語」を通じた他者とのコミュニケーション上の成功体験を積み重ねる機会をどうすれば創ることできるのか。また、どうすれば特定の個人だけではなく、ハウスに住む学生のそれぞれが主体性を発揮し、自らのポジティブな学びを創造することができるのか。入居者への行動観察や対話を通して具現化したアイデアの一つが、毎週異なるメンバーが「自分にできること」を軸に企画?開催する「俺のシリーズ」という交流イベントでした。

俺のシリーズ

  • 俺のカレー
  • 俺の麻油鶏 (×俺たちの中国語)
  • 俺の映画
  • 俺たちのたこ焼き
  • 俺のフランス語
  • 俺たちのアメリカン朝食
  • 俺のカイザシュマン
  • 俺の韓国料理
  • 俺のカップラーメン
俺のシリーズで「Diversityでよかった」を実現 国籍や言語、文化、宗教などみんな違う部分があるからこそ、お互いの強みを生かして新しい価値をコミュニティに提供。
俺のシリーズで「みんながリーダー」を実現 ディズニーランドの観客のようにイベント参加型の一時的な楽しさではなく、それぞれが「俺のシリーズ」のキャストとして主体的な学びを実現。
俺のシリーズで「企画?参加しやすさ」を実現 小さな責任をみんなに与えることで個人の負担の削減。
小さな定期イベントにすることで参加や企画のしやすさの向上。
俺のシリーズで「日本語を話す」を実現 「日本語」というテーマに引きずられない、現存のリソースを活かした総合的な学びのデザインに取り組みにより、結果的に学生の日本語での発話率が向上。

サステイナブルな「俺のシリーズ」を目指して

今年の8月からは、新しいチューターと新しい入居者で「俺のシリーズ」が再スタートします。問題はその都度出てきますが、問題をモグラたたき的に潰していくのではなく、それぞれの問題を出発点として新しいチューターや学部生と共感関係を築きながら、学生一人ひとりが主体的な学びを実現できるステージづくりに関わっていきたいです。