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【オススメの一冊シリーズ】No.4 図書館職員 畠山 彩愛

季節は春になり、暖かい陽の光を感じられる日が増えてきました。新しい生活が始まるこの季節、新しい本に手を取ってみてはいかがでしょうか。

図書館カウンターで職員から直接おすすめの本を聞くこともままならない今だからこそ、本学の教職員に「私がオススメする一冊」を聞きました。

シリーズ第4回は、中嶋記念図書館職員 畠山 彩愛さんの「オススメの一冊」をご紹介します。

プロフィール

畠山 彩愛さんのプロフィール写真

畠山 彩愛

  • よく読むのは心理学分野と小説です。
    中嶋記念図書館で勤務してから読む分野が広がりました。
  • 画像は、今回ご紹介する作品に登場するオムレツサンドを再現してみたものです。
    主人公にとって大切な日の特別なメニューです。

おすすめの一冊

瀬尾まいこ 「そして、バトンは渡された」 (文藝春秋)

「そして、バトンは渡された」の書影

この本を選んだ理由

2019年本屋大賞受賞作なので、みなさんも書店などで目にする機会が多いかもしれません。レビューもたくさん出ていますが、まだ読んだことのない方が手に取るきっかけになればと思い、今回ご紹介します。
この作品は、血の繋がらない親の間をリレーされ、4回も名字が変わった主人公を描いた小説です。一見、「複雑な家庭環境=不幸」というレッテルを貼られてしまいがちですが、主人公は全然不幸ではありません。主人公が高校生から大人へ成長していく姿と、その周りの人々の言葉にとても心が温まり、幸せな気持ちにさせてくれる一冊です。とても読みやすいので、勉強の合間の息抜きや、普段あまり読書しない方にもおすすめです。

メッセージ

娯楽として楽しむことができる小説ですが、家族の多様性について考えさせられました。血縁や一緒に過ごした時間の長さに関わらず、色々な愛情の形が垣間見れるので、読み終わった後に自分の家族との関係性を少し振り返ってみると、それまで気付けなかった愛情の形に気づけるかもしれません。また、無意識に持ってしまう先入観やレッテルに惑わされずに、自分の目でその人や事実を見つめなければいけないと、改めて反省もさせられました。
個人的には、要所に出てくる食卓の描写がとても豊かで素敵なので、そちらにも着目していただきたいです。

今回ご紹介した本は、本学の中嶋記念図書館で取り扱っています。本の詳細はこちらからご覧いただけます。

中嶋記念図書館では、本学学生と教職員を対象に図書購入依頼を受け付けているほか、本学学生を対象に図書郵送貸出サービスを実施しています。

これまでの「オススメの一冊」シリーズはこちらからご覧いただけます。